2010年4月27日火曜日

Chicago Booth Japan Club


Boothの日本人学生を中心に、今年の3月にJapan Clubを立ち上げました。このグループは日本のビジネスや文化を紹介することを目的としており、飲み会やJapan Tripなどを企画しているのですが、ついにグループのロゴが決定!マジでかっこいいです。某広告代理店の方にボランティアで作成をお願いしたものなのですが…。ありがとうございます。

近日中にTシャツを作りたい。

ちなみに、Japan ClubのポイントはJapan ClubであってJapanese Clubではないことで、アメリカ人のCo-Chairも入れて多くの学生に受け入れられるグループを目指しています。なぜか僕もCo-Chairの末席にいます。

2010年4月25日日曜日

中国発 新たな価値体系(1)

昔イエメンに出張で行ったとき、もうこの国を上回る衝撃を与えてくれる国と出会うことは無いのでは、と思っていたのですが、今回久しぶりに中国に行き、全く別のベクトルで物凄い衝撃を受けました。上海で会ったAmerican Chamber of Commerceのアメリカ人は、「中国は安価な労働力の供給先から商品の売り込み先へと変化している」と言っていました。が、僕の印象としては、中国はただ単に輸出大国・輸入大国なだけではなく、あたらな価値体系を生み出そうとしているのかな、と感じました。巨大な経済が物凄いスピードで成長する中で、物凄い数の試行錯誤が繰り返されており、それが中国以外の世界のどの地域でも見ることの出来ない新しいモノやValueを生み出しています。と、いうことで、中国の経済成長や、面白いアイデアを紹介出来るような写真を幾つか。

(1)成長率 * 経済規模
上海に過去10年間流し込まれたセメントの量は恐らく物凄いことになっていると思いますが、深圳はもっと衝撃的。
まるでCGみたいな街並み。
そしてそれを作り上げている恐るべき数の建機。こんな大量のストック見たことないです。

恐らくこの圧倒的なパワーや、変化の真っ只中にいるという実感が、現地の人々に物凄い自信を与えていると思います。今回、上海・香港で10数社に会いましたが、皆勢いがあり、日本ではついぞ耳にしたことの無い「10年後のビジョン」を自信をもって語っていました。

(2)面白い発想
当然ながら、日本や欧米をただ単に模倣しているわけではありません。新しいビジネスモデル、プロダクトデザインが生まれています。例えばコレ。
吉野家風の牛丼屋なのですが、このチェーン店では、丼の内側にアルミを貼って保温機能を高め、丼の作り置きを可能にしている。これでオーダーを受けてから丼を作るまでのサイクルタイムを短縮出来る。上海では賃金・地価の上昇のため労働集約的なビジネスだけでは競争出来なくなってきているので、今後もこういう面白いアイデアが生まれ続けるでしょう。顧客の柔軟性にも驚く(日本ではこんな丼受け入れられない)。


それから建築。上の写真のように、もう、ビザールとしか言いようの無い建築もありますが、中国建築設計研究院などの超大規模設計事務所のキャパシティ、デザイン・施工監理能力は凄い。世界の他の地域では見られないようなデザインのビルディングが立ち並んでいます。

こういった新しいデザイン・ビジネスモデルが物凄いスピード・規模で試行錯誤され続けている、というのが今の中国なのではないかと思います。次回はその背景にある行政の仕組みについて書きます。

2010年4月22日木曜日

BRICs Speaker Series


というのを企画して各国の専門家にBusiness Environment等を話してもらう、というのをEmerging Markets Groupでやっています。ということで今日はその第一回だったのですが、先日香港で知り合った弁護士がたまたまシカゴに来るということで、ランチの時間にBoothまで来てもらいました。プレゼンにはアジア系の学生を中心に30人くらいが来てくれて、さらにマリアンヌ大先生までいらして頂き、大いに盛り上がりました。

僕としてもネットワーク作りからロジまで一通りやったので、非常に良い経験になりましたが、マーケティングの仕方、アジェンダセッティング等についてはもう少し詰める事が出来たなぁと、若干反省。

ところで、マリアンヌ大先生というのはBoothの経済学の先生で、ジェンダー、法制度、社会的慣習などの外部要因が経済(もしくはミクロ経済に基づく個人・企業の意思決定)に及ぼす影響を研究している方です。リンク先の写真はかわいくて穏やかな感じですが、授業は超肉食系。まさにそのパワーこそが、膨大な量の研究を可能にしているのだな、と感じます。実際にBiosをみると、American Economic Reviewであるとか、主要なジャーナルへの投稿数が物凄い…。

今回は授業の合間に、「良かったら来てください」と声をかけたのですが、マジで参加してくれる辺りは、さすがBoothと言ったところです。彼女からは、「この話、授業で使いたいからもし出来たらプレゼンを送って」というあり難いお言葉をいただいたので、若干ですがBoothの授業にも貢献出来そうです。

ところで、Co-Chairの一人が↑のバナーを作ってくれたのですが、一番右は中国というより日本だよね。まぁ、今のところ誰もそんなこと気にしていないので放置。そんなもんです。

さぁ、今日は宿題をやりながら事業仕分けを見るかな…。

2010年4月17日土曜日

春爛漫@Chicago

冬が厳しいだけにシカゴの春はすばらしいですね。特にハイドバークは緑が多くて花も綺麗です。
暖かい日は半袖でいける。ここのところ雨も余り降らないし。
FFの戦闘画面みたいな校舎。
ダウンタウンに戻るとこんな感じです。
HSさん宅で奥様の作った料理をご馳走になってきました。美味しかったです。

2010年4月16日金曜日

まだ迷っている方へ

2nd Roundで合格された方はまさに今が至福の時なのでは無いかと思います。複数校に合格されて迷っている方は下記のサイトをご参照ください。

http://paloaltoforawhile.blogspot.com/2009/05/real-admissions-essays.html

ジョークです。が、結構良く出来たジョークだと思います。入学後こういう風にからかわれて物凄く腹が立ってしまう方はその学校に行かないほうが良いかもしれません。

一つだけアドバイスがあるとすると、各校で教える「サブジェクト」は大差ないと思います。違うのはアプローチとネットワーク。アプローチというのはチームワーク・個人、質的・量的、アカデミック・プラクティカルといった軸や、授業の外では科目選択の自由度、学生グループの活動なども含めて考えられると思います。

また、どういう学生がいるか、というのを知るためには、各校が出している在校生の前職+就職先のデータを見てみると良いかと思います。

シカゴはFinance Geekの集まりだとか、チームワークが無いとかいう風評が立つのは非常に残念ですが、このあたりを参照されて、関心を持たれた方は是非いらしてください。

2010年4月13日火曜日

Int'l Development Conference

時差ぼけが収まらないままに先週末はボストンに行ってきました。今週からはしばらくシカゴに腰を落ち着けることが出来そうです。授業もそろそろ本気でキャッチアップしないといかんし。

さて、順番が逆になりますが先にボストンを書きます(インフラトレックの記事はこちらにアップしました)。ハーバードのInternational Development Conferenceに参加してきました。2日間で5回×3テーマのパネルディスカッション、3回のkeynoteがあるかなり大規模なConferenceです。パネリストもボストン周辺の研究者、DCの方々、現場で働いている方々まで多種多様。詳細は以下を確認してください。

http://www.harvard-idc.com/

僕にとってのtake awayは以下の3点。

1. Entrepreneurs
emerging marketsに対するシカゴのアプローチは基本的にファイナンス。人・モノ・カネの中で金が一番国境を越えやすいのでこのアプローチはその意味で理にかなっている。対してHarvardやMITのエンジニアは新しい技術でBOP市場を開拓していこう、という発想。事業として有名になっているジャイプールフットや、携帯電話を使った医療システム、送金ビジネス等に携わる方や、新しいアイデアをプロデュースしようとしている学生・研究者に数多く出会えた。昔これの仕組み作りに携わっていた(この組織で働いていたわけではない)こともあってか、話してみると自分が思った以上にこの分野が好きなんだなぁ、ということに改めて気付かされました。

2. Infrastructure
Seacomというアフリカのケーブル会社の社長のKeynoteが素晴らしかった。Developerとして、資金調達を行い、カタリストとしてローカル・コミュニティ、行政とコミュニケーションをとりながらビジネスを作っていく、というプロセスに関する彼のアツい語りは素晴らしかった。ちなみにこの方、東アフリカのケーブル事業のみならず、あのMozalも手がけていたらしいです。それからPPPの専門家に直々にキャリア指導を受けられたのも有り難かった(ま、ただの雑談ですが)。

3. Japanese Community
日本人留学生の飲み会に誘ってもらったり、MBA同期と飲んだりと夜は夜で結構アツかった。同世代で世界の最先端の研究をしている方の話は本当に刺激になる。たまたま高校の後輩に会って世間は狭いなと感じたり。

アメリカ国内の旅行とはいえ結構金がかかるのですが、今回は完全にコストが回収出来ました。インフラトレック・今回のボストン行きと自分の将来の計画をかなり掘り下げることが出来てきたのではないかと感じています。次はそれをどうやってアクションにつなげるか。どんどん楽しくなってきています。

2010年4月4日日曜日

日本はいいなぁ

ということで、日本に二泊だけして、シカゴに舞い戻ってまいりました。記事は早いうちに書きたいですが、概要はこちらに投稿しましたのでそれをご参考に。

今回の日本帰国は久しぶりに前職の同期にも会えたし、春だったし、よかったなぁ。僕は東京の春先の気の抜けた感じがとても嫌いだったのですが、今年ばかりは中々よろしかった。夕方、特に建物と空の間があいまいになっていく感じが素晴らしい。シカゴでは全ての境界線がはっきりしているからね。人工物と非人工物、人間と人間。それがシカゴの良いところなのだけれど、まぁ確かに大変ではあります。

行きの飛行機で「男は辛いよ」を見て、思わず号泣しました。寅さんの世界というのは理想化された古きよき日本なのだろうけど、誰にも評価されなくても周りの人の幸せを第一に考えて暮らす、という「理想」がある日本と、限り無く自己実現を目指すアメリカ(MBAだけ?)というのはこうも違うものなのかと感じた。僕の友達(中国系アメリカ人)は「アジアでは初対面の人に敬意をもって接する。アメリカでは"earn respect"(尊敬を勝ち取る)しなければならない」といっていましたが。

と、いうことでテンションを戻すのに3日かかりました。多分、アメリカに居る時のアドレナリン分泌量は日本にいるときの10倍くらいなんじゃないかと思う。全ての必要な情報とネットワークに囲まれて、限り無く攻められるのは本当に幸せなことだ。少し休んだし、まだまだ行けるし、ガンガン行きたい、と思っています。

ということで、来週末はボストンに行きます 笑。